2024.9/25
祝日
9月 某日 曇り
この美術館には観たい展示があっても少し遠いという理由で怠っていて、今日は写経の観賞のために6〜7年ぶりに出かけた。
緑の多い住宅街を歩いて行くと、同行の友人が「国旗だっ」と言った。
昨今街なかで見かけることの少なくなった国旗が美術館の門前に掲揚されているのが目にはいり、国民の正しい祝日のあり方という感じに喜んだ。
そういえば、運行しているバスの前に交差した2本の小さな国旗をいつから付けなくなったのか。
日曜祝日にも時々仕事が重なる私は、今日は国民の祝日だと都バスで気がつくことがあった。
「こうなってた」と、二人で両手の人差し指を交差させて旗竿の取り付けかたを再現したりして、少し前の祝日の光景を懐かしんだ。
天井の低い展示室は変わらず心地がよい。
並べられた写経を落ち着いて観賞できた。
それぞれの経文の書写された目的や時代背景が文字や装飾に顕れているのをあらためて確かめる。
帰りがけ、時折吹く風でもう少し国旗が広がった写真が撮れないかとしばらく待ったが見切りをつけた。