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在庫

まとまった数の郵便物用の切手の購入と発送は、東京中央郵便局を利用するのが30年来の慣わしだ。
今回も切手を選びに出かけたのに、これで出したいという記念切手がなかったのは初めてのことだった。
私はなぜか、なるべく古美術に関係のない切手から選ぶことを課題にしている。
今回は古美術に関係した切手を選ぶことになるのかと諦めたが、やはり無関係なものから選んだ。

昔はよかった。
東京中央郵便局の敷地に超高層ビルの建設工事を始める前までは、地下の殺風景な一角に、在庫がある何年も前からの記念切手が数十種類も販売されてた。
数年の間に種類は減ってきても、選ぶ余地はありすぎるほどだった。
その頃のことだからもちろん手でちぎる切手だ。


ここまで昔は知らない

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