商品紹介
中尊寺経扉絵
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写経の巻頭を飾る絵を「扉絵」「見返し絵」と呼びます。
まれに経巻から離れて扉絵だけで伝わることがあり、こちらも痛みがあったのでしょうか、下が数センチほど切られた扉絵だけの捲りの状態で出てきました。
奥行きのある、とても繊細な筆遣いで釈迦説法図が金銀泥で描かれています。
釈迦と脇侍の可愛らしさに合わせて、小ぶりな掛け軸に仕立てました。

紺紙金泥経で代表的なものは神護寺経と中尊寺経です。
神護寺経の扉絵は全ての巻に於いて、釈迦三尊の左右に一人ずつの比丘を配す説法図であるのに対し、中尊寺経の扉絵は多様です。
こちらも霊鷲山が背景に描かれた説法図であることは同じですが、神護寺経よりも比丘が二人多く、失われている下方部分には、経意と関わる物語性のある絵が続いていたかもしれません。
これも貴重な平安仏画のひとつと言えます。


平安時代
本紙 縦19.5cm×幅20.7cm 
軸装全体 縦69cm×幅29cm(軸先含まず)

ご売約